レモンイエローの窓

毎日を楽しく暮らしたい!コロナ禍でノージョブになったITエンジニアが転職先を探しながら、暮らし・家庭菜園(畑とプランター)を中心に多趣味をエンジョイするブログです

夜明け

空が静かに明るくなってくるのを見ると、早朝の記憶の欠片みたいなものが思い浮かんでくる。
日雇いの派遣先からの帰路だったり、夜勤明けの窓辺の景色だったり、イヤホンでmp3プレーヤーを再生しながらチャリを漕いでいたり・・・
どれも帰り道の風景。
日が昇るのを「行き」の道で見るのは、スキーとかの旅行くらい。
冬の間は、通学、通勤でも見ていたけど。
朝はいつまでも寝ていて夜起きている方が得意のザ☆夜型人間なのに、高校は遠いところを選んだり、先日までいた職場は片道30km以上あったり、早起きしなきゃいけないようなことも選んでいる。
夜型なのは家系だろうか?
それを手放す時期なんだろうか?

夜型のメリットは、深夜割増で日勤より稼げること。それしかない。
とにかく暮らしを立て直すために、夜の時間帯で働いていた。
面接で遅番を希望してるって言うとだいたい歓迎されたし、夜勤+残業で12時間働くと日給で一万円を超える・・・!、なんてやっていた。
休憩や帰り道の星空や夜の景色も覚えている。自分はこうやって生きていくんだろう、と漠然と思っていた。

でも、そうやって生計を立てることには限界がある。
一人の暮らしは、バイト店員では支え切れない。日雇い派遣の工場作業では先がない。
代わりがいくらでもいたから。
夜の蝶のように、刹那的に輝く存在にもなれない。どちらかといえば、全体的にくすんだ色をした蛾の方である。

ギリギリの暮らしを脱出したくても、スキルも経験もない転職は厳しかった。どれも中途半端で、若さなど足手まといとしか見られなかった。

燻っていた。

自分のスキルたちにぴったりの副業を見つけたとき、直感で「これだ!」と思った。
あのとき、あの求人は輝いていた。本当に、夜空のお星さまよりも。

人生の波、みたいなものになんとか乗ることができて、少しずつ、自分のスキルを活かせるようになっていった。
二足のわらじでもよかった。
遅番でなくても、それ以上に収入を得られる日勤の仕事になった。
世の中のこと、目の前に来たチャンス、自分の中のなんとか使えそうな武器、これらに気づくまでが本当に大変だった。
それに比べれば、武器を磨くことがどれだけ自己肯定感があって健全なことなんだろう!


もう10年以上前の話。

まだ道中だとは思う。

相変わらず早起きは苦手だし、日付が変わるまで起きていたり、寝付けなかったり、あまり安定しない。
夜ふかしできるほどのエネルギーもなくなってきた。
この無職期間も、何かやるべきことがあって、なるべくしてなったのかもしれない。
理由も目的もまだ分からないけど、夜明けを疲れた顔で迎えるよりも、ラジオ体操のように朗らかに迎えたい。

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